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防水講座

第7回 塩ビシート防水について

今回は塩ビシート防水(塩化ビニル樹脂系シート防水)についてお話しします!

塩化ビニル樹脂を主成分とした防水シートを1枚1枚下地に張り付け防水層を形成します。

その後シート防水同士の接合部を溶着・融着処理し一体化させ、防水性を確実なものにします。

溶着・融着する際は専用の溶剤や工具を使用。施工者の技量ももちろん求められます。

(ほかに加硫ゴム系シート防水やエチレン酢酸ビニル樹脂系シート防水もありますが、それはまた別の機会に)

こんな特徴があります。

長所
・基本的にシート貼って施工完了。短期間での施工も可能
・保護塗料の塗替えが不要の為、メンテナンス費用を抑えられる
外断熱工法も施工可能
・改修工事時、現状が塩ビシート防水の場合は重ねて施工出来る。下地処理の作業や費用を抑えられる
・近年、保護コンクリート仕上の工法もラインナップされてきている
注意点
・機械的固定工法は施工時に振動や音がでる
・設備機器がたくさん置かれていたり、入り組んだ複雑な屋根には不向き
・改修工事の際、塩ビシート防水の重ね貼り工法は何度でもできるわけではない
・機械的固定工法の場合、下地強度の確認が必要
・平滑な下地が必要

塩ビシート防水の代表的な工法(平場面が機械的固定工法・立上り面が接着工法というのが一般的)です。

平場面に塩ビシート防水と接合させるディスクを打ち込みます。その後、シートを張り込みます。

下地にディスクを打ち込む為、機械的固定工法は通常の防水工事より振動や音が発生します。

塩ビシートを全面接着させるのではなくディスク部のみと接合させる為、とくに改修工事時において下地からの影響を受ける可能性が減り、下地処理費の軽減にも繋がります。

次回改修時もシート防水の重ね張りが可能です(但し重ね張りは施工可能な回数があります。お気軽にご相談ください)。

塩ビシート同士の接合部は溶着・融着処理をし一体化させ、雨水の侵入を防ぎます。

仕上にディスクとシートを加熱接合し一体化させます。

接着工法は言葉の通り下地(施工面)にシートを接着させて張り込む工法です。

下地とシートの両方に接着材を塗布し張り付けます。

張り込み後は機械的固定工法と同じです。シートの接合部は溶着・融着処理をし確実に防水性を確保します。

接着工法を施工できる下地はRCだけに限りません。木下地にも施工可能です。

立上り面だけではなく平場面にも施工することができます。

時間とともに塩ビシートに含まれる成分が消えていきます。それによりシートの硬化や収縮が発生し経年劣化を確認でき、改修の目安にもなります。

防水層は適切なサイクルで更新していくことが大切であり、建物の価値を守ることにも繋がります。

新築・改修工事問わず、お困りごとがありましたらお気軽にお問合せください!