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防水講座

第8回 アスファルト防水について

今回はアスファルト防水についてご紹介致します。

防水工事の中で最も耐久性が高いのがアスファルト防水です。

ただし、複雑な形状の建物や木造の建物には施工できません。

アスファルト防水は大きく分けて次の3種類に分類されます。

                                                                         

2.トーチ工法

3.常温工法(冷工法)

                                                        

それではここからそれぞれの工法を詳しく説明していきましょう。

                                                          

大きな窯で220~270度に熱して溶かしたアスファルトを使い、ルーフィングシートを貼り重ね防水層を作る工法です。

アスファルト素材元来の優れた水密性を積層によって保持・増強する技術を基本に発展してきました。

日本における防水工事では100年以上もの歴史があり、たくさんのノウハウが積み重ねられてきたため信頼性の高い工法です。

大型のビルやマンション・学校・病院などの新築時に採用されることが多いです。

・防水性能が最も高いと言われている

・実績が豊富で信頼性が確立されている

・耐久性が高く長寿命が期待できる

・独特の臭いや煙が発生するため、周辺環境への配慮が必要となります

・高温のアスファルトを使うため火災や火傷のリスクがあり、十分な安全管理が必要

・大きな窯の設置場所を確保する必要がある

                                                                          

そして熱工法の中でも、仕上げの方法が大きく分けて2つに分かれます。

                                                                     

露出仕上げというのは、防水層がそのまま表面に露出する工法です。

最上層が砂付きルーフィング仕上げとなります。

防水層の痛み具合を目視で判断できるため、漏水要因を特定しやすく部分補修で対応できる場合も多いです。

メンテナンス程度でしか歩行しない屋上に採用されます。

                                                                

保護コンクリート仕上げは防水層の上にコンクリートを打設して保護することで、さらに高い耐久性が備わります。

不特定多数の人が屋上に出入りするような施設の場合には保護コンクリート仕上げが必要になります。

デメリットとしては漏水した際などに原因究明が困難で部分補修では対応できない場合が多いです。

これについては第2回と第3回の防水講座でも書いてますので併せてご覧ください。

                                                                    

トーチバーナーの炎でアスファルトシートを炙りながら重ねて貼り付ける工法です。

熱工法に比べシートを炙りながら貼り付けていくため効率的に施工できます。

優れた防水効果があるアスファルト防水です。火器を使用します。

熱工法に比べ臭いや煙の発生が少ない

施工性が良く工期を短縮できる場合がある

改質アスファルトシートの高い耐久性と防水性が得られる                                                                    

トーチバーナーの火器を使用するため、火災のリスクがあり徹底した安全管理が必要

シートを熱しながら貼り付けていく際、完全に密着させるには施工業者の技術レベルが求めらる

                                                        

裏面にゴムアスファルトの粘着層がコーティングされたルーフィングシートを、剥離紙を剥がしながら重ねて貼り付けていく工法です。

大型の施工器具や火器を使用せず、臭い・煙の発生を抑制した、環境にやさしいアスファルト防水です。                                               

・火器を使用しないため、安全性が非常に高い

・臭いや煙の発生がほとんどなく、周辺環境への影響が少ない

・施工が比較的容易で、特別な設備も不要                                                                     

・熱工法、トーチ工法に比べると、接着強度がやや劣る場合があると言われている(ただし、製品の改良が進んでいます)

・下地の清掃や乾燥が不十分だと接着不良を起こしやすい

                                                          

                                                                          

それぞれの防水工法にはメリット、デメリットが存在します。

それぞれの環境や状況に応じて最適な防水工法をご提案させて頂きます。

                                                  

第6回のウレタン塗膜防水

第7回の塩ビシート防水も併せてご覧ください。